アラフォーに差し掛かった頃、特に2012年は本当に限界が近い時期でした。
その象徴のような出来事がひとつあります。
私は当時、形の上では“土日休み”のはずでした。
しかし実際は休みなどなく、土日も関係なく働き詰めの日々。
ある土曜日、もう心も身体も限界で、どうしても会社に行きたくなくなり、
自分で勝手に「寝坊した」ということにして休んでしまった のです。
すると上司は、
「私が睡眠薬を飲みすぎて自殺しようとしている」
と勝手に判断し、
警察と大家を呼び、鍵を開けさせて部屋へ突入してきました。
状況を整理すると、驚くほど段取りの良い“突撃”でした。
頭の回転が異常に早い上司でしたが、その能力が完全に間違った方向に使われていたのです。
部屋に入ってきたその瞬間、私は殴られながら叩き起こされました。
本来なら明らかに異常な出来事なのに、
当時の私は、“また怒られた”程度にしか受け止められないほど、
心の感覚が麻痺していたのだと思います。
この時期の私は、
理不尽やストレス、感情の葛藤やモヤモヤを外へ出す術も、
内側で消化する術も持っていなかった。
ただ抱え込むだけ。
ただ耐えるだけ。
その結果、心は静かに壊れていきました。
今になって振り返ると、
もしあの頃に“温熱”という考え方を知っていたら、
ほんの少しでも心と身体の余裕を取り戻せたのかもしれない──
そんなふうに思うことがあります。
身体を温め、呼吸を整えるだけでも、心の緊張は緩む。
当時の私にはその選択肢がなかった。
だからこそ今、過去の私のように苦しさを抱えている人には、
まず“身体を温める”という一番やさしい道を知ってほしいのです。

コメント